「初心者なら積立てNISAがおススメですよ!」と、投資のプロたちがこぞっておススメする積立てNISA。
もう既に始めている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな積立てNISAについて解説します。
- 積立てNISAとは?
- 積立てNISAのメリット
- 積立てNISAのデメリット
上記について詳しく説明していきますので、積立てNISAについて理解を深めて頂けたらと思います。
では行きましょう^^
そもそも「NISA」とは?
まずNISAとは、もともとはイギリスのISA(Individual Savings Account:個人貯蓄口座)という一般投資家向け制度の日本版です。
日本版ISA(Nippon Individual Savings Account)でNISAと呼ばれています。日本語で「少額投資非課税制度」を意味しています。
そして積立てNISAは、一般NISAを「長期投資向け」「初心者向け」に改良したもので、2018年に始まりました。
本来、株式や投資信託を運用して得た利益には約20%の税金がかかりますが、「NISA口座」や「積立てNISA口座」を開設して、その口座で毎年定金額の範囲内で購入した金融商品の運用益が非課税になります。
参考:金融庁HP
投資始めるには、銀行及び証券会社で口座を開設する必要があり、証券口座には4つの種類があります。
- 一般口座
- 特定口座(源泉徴収なし)
- 特定口座(源泉徴収あり)
- NISA口座(積立てNISA、ジュニアNISA含む)
「NISA」や「積立てNISA」は投資商品ではなく、口座の種類であることを覚えておきましょう。
「一般NISA」と「積立てNISA」は何が違うの?
一般NISA口座と積立てNISA口座は同一年に対して1人1口座となっており、どちらかを選ぶ必要があります。
ここで一般NISAと積立てNISAの違いを見ておきましょう。
一般NISAの特徴
一般NISAの特徴
- 年間非課税枠が120万円(毎月の上限なし)
- 非課税保有期間が5年
- 投資商品のラインナップが豊富
- どの商品を、いつ、いくら買うかが自由
このように一般にNISAは自由度が高く、非課税期間が短いため、既に投資経験があって、資金にも余裕のある方に向いています。
積立てNISAの特徴
一方積立てNISAの特徴
- 年間非課税枠が40万円(月の上限3.3万円)
- 20年の長期投資で、元本割れのリスクを軽減
- 商品が厳選されている
投資を始めたばかりで、投資に回せる資産も少なく、どの商品をいつ買えばいいか分からない初心者の方でも始めやすい特徴があります。
積立てNISAのメリット
積立てNISAが初心者向けであることが分かったら、次は積立てNISAのメリットについて見ていきましょう。
積立てNISAのメリットは以下になります。
- 少額から始められる
- 20年間運用益が非課税
- 優良投資信託が多い
- 運用コストが安い
- ドルコスト平均法で投資できる
少額から始められる
大手金融機関のSBI証券、楽天証券、マネックス証券などは100円から投資を始めることができるので、「投資はちょっと怖いな…」という方も、少額で投資を始める事が出来ます。
1ヵ月の積立て上限額は40万円÷12カ月で3.3万円で、毎月、毎週などの購入ペースを設定したら、あとは決まったタイミングで買い続けてくれるので、”いつ買うか”を判断する必要がなく、相場の動きに左右される心配がありません。
20年間運用益が非課税
投資の利益には、運用益、配当金、分配金などがあり、通常であればこれらの利益には20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の税金がかかりますが、積立てNISA口座は運用益が20年間非課税になります。
上の図の様に、最大で「40万円×20年間=800万円」までが非課税となります。
更に、20年間という長期にわたって積み立てる事で、安定した複利効果を得ることが期待できます。
金融庁HP:資産運用シミュレーション
上のグラフは、金融庁の資産運用シミュレーションで、毎月の上限3.3万円を年利5%で20年間運用した場合の金額の推移です。
積立てた元本は792万円、運用収益は564.4万円となりました。
この564.4万円に本来かかかるはずの20.315%の税金がかからないという事で、積立てNISAがいかにお得な制度なのかが分かります。
更に、長期積立てのメリットはそれだけではありません。
下のグラフは「先進国株式」「先進国国債」「先進国株式50%&先進国国債50%」の各項目で1年間~20年間までの投資期間別のリターンの推移を表しています。
投資期間1年は、リターンのふり幅が非常に大きい(特に先進国株式は+67%~-47%)のに対して、投資期間20年間の場合、「先進国株式」「先進国国債」「先進国株式50%&先進国国債50%」のすべての項目でリターンはプラスで安定しています。
20年間投資し続けた場合、負ける可能性は限りなく低いというデータが実際に存在しているので、これを知っておけば、初心者でも投資に挑戦しやすくなりますね^^
投資の世界で言うリスクとは「お金が無くなってしまうかもしれない」という事ではなく、「増えたり、減ったりする幅」の事です。
リスクをどれだけとれるかは、年齢、家族構成、収入や生活費で人によって大きく変わります。
優良投資信託が多い
積立てNISAの対象銘柄は、金融庁によって長期、積立、分散に適した公募株式投資信託に絞り込まれていて、一般NISAと比べて商品数は少ないですが、国が定めた厳しい基準をクリアした優良ファンドが多いので、初心者でも安心してファンドを選ぶことが出来ます。
大手証券会社のSBI証券や楽天証券では、信託報酬も業界最安の水準で優良ファンドを選べるので、安心して投資を始めることが出来ます。
運用コストが安い
長期投資をする際は運用コストの安さにも気を付ける必要がありますが、積立てNISAは、ファンドの購入時の手数料がかかりません。コレを「ノーロード」と言います。
そして、購入した投資信託を管理する際に発生する「信託報酬」もインデックスファンドを選ぶことで安く抑えることが出来ます。
積立てNSIAでは投資信託を長期にわたって保有するので、出来るだけ信託報酬が安いファンドを選びましょう。
基本的に信託報酬が3%以上のファンドは無視でOKです。
NISA口座開設は無料で簡単に口座開設できるので、まだ口座を開設していない方は、是非挑戦してみましょう。
ドルコスト平均法で投資できる
ドルコスト平均法とは、一定期間ごとに、一定金額で、同じ投資対象を買い付ける長期投資向けの投資法の事で、例えば100万円を投資する場合、一度に購入するのではなく、2万円を50回に分けて購入するといった具合に分散投資します。
金額を決めて「定額」で積み立てる事で、基準価格が低い時にはたくさん購入し、基準価格が高い時には、買い過ぎを防ぐことになり、平均購入価格を抑えることが出来ます。
ドルコスト平均法は、相場の動きに左右されることなく愚直に積み立てることが出来るので、初心者向きの投資法であると言えます。
積立てNISAのデメリット
ここからは積立てNISAのデメリットを見ていきます。
投資は自己責任で行うものですので、デメリットもしっかり学んでおきましょう。
積立てNISAのデメリットは以下になります。
- 元本保証がない
- 商品が限られている
- 損益通算、繰り越し控除が出来ない
順に見ていきましょう。
元本保証がない
積立てNISAに限らず、投資は元本保証がありませんので、資産が増えるのも減るのも自己責任です。
しかしながら、先述した通り、20年の長期投資を続ければ、負ける可能性はかなり低いというデータも出ていますので、短期的な値動きに左右されず、ゆっくりと腰を据えて、時間を掛けて増やしていく事で、元本割れのリスクを抑えることが出来ます。
更に、どうしても元本割れが怖いという方は、バランス型ファンドを購入してリスクを抑えるなどの対策を取りましょう。
とはいえ、現在の銀行預金の金利は0.002%程度で、100万円を20年間預けても320円の利息が付くだけです。元本割れが怖いからと「投資をしない事」を選択する事も、もし投資をしていたら増えたかもしれないという事を考えると、機会損失のリスクがあると言えます。
商品が限られている
積立てNISAは初心者向けの設計なので、投資できるファンドは金融庁の要件を満たした一部の投資信託のみに限られており、個別株やETF(上場投資信託)などには投資できません。
投資経験をある程度積んでいて、いろんな銘柄に投資したい人には物足りないと思いますので、投資商品が少ない事をデメリットと感じる方もいるでしょう。
損益通算、繰り越し控除が出来ない
投資には「損益通算」と「繰り越し控除」があり、損失が出てしまっても、他の口座の運用益と相殺(損益通算)したり、損失を翌年に繰り越す(繰り越し控除)ことが来ますが、積立てNISAではそれが出来ません。
投資をする上で、これらのデメリットもしっかり頭に入れておきましょう。
積立てNISAを始める時のファンドの選び方
ここまで積立てNISAのメリット、デメリットについて解説してきました。
最後にファンド選びのポイントと、おススメのファンドを紹介して終わりたいと思います。
ファンド選びのポイント
積立てNISAのファンド選びのポイントとしては、「全世界」に投資している「インデックスファンド」を選ぶと良いでしょう。
世界の株式や投資信託に連動するインデックスファンドなら、1つの会社や1つの国に投資した場合と比べて、大きくリスクを減らせます。
更に先述した通り、インデックスファンドは信託報酬の低い優良ファンドが多いので、コストを低く抑えることが出来ます。
そして必ず総資産額の大きいファンドを選びましょう。一般に30億円以上(出来れば100億円以上)あれば安心です。
おススメのファンド
全世界に投資しているインデックスファンドで、手数料が安く総資産の大きいファンドは以下になります。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
まとめ
今回は、積立てNISAのメリットとデメリット。そしてファンド選びのポイントとおススメファンドを紹介しました。
今回記事にしたことで、僕自身も積立てNISAについての理解が深まり、大変有意義なものになりました。
「投資は自己責任」とよく言いますが、その言葉が先行して「投資はギャンブル」という印象を持ってしまっている方はまだまだ多い印象です。
ですがこれからの時代「投資」をして資産を増やさないと、60歳になっても70歳になっても、一生働き続けることになってしまいます。
まだ投資を始めていないという方は是非、積立てNISAから投資をスタートしてみてはいかがでしょうか^^
このブログでは、実際に積立てNISAを始め、運用した結果なども記事にして行きますので、今後もチェックして頂けたら嬉しいです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。